By sharing data, agriculture
can move into a new level. データシェアで、農業は新しいステージへ
農業の担い手が、データを使って生産性の向上や、経営の改善に挑戦できる環境をつくるために、
データの連携や提供機能を持つ「農業データ連携基盤」(通称:WAGRI)を構築。
今後、生産現場での活用に加え、流通から消費まで連携を拡げ、
多くの分野からの参画をいただくため、平成29年8月に「農業データ連携基盤協議会」(通称:WAGRI協議会)を設立しました。
WAGRIは、農業データプラットフォームが、様々なデータやサービスを連環させる「輪」となり、
様々なコミュニティのさらなる調和を促す「和」となることで、
農業分野にイノベーションを引き起こすことへの期待から生まれた造語(WA+AGRI)です。
※「農業データ連携基盤」は、内閣府・戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代農林水産業創造技術」で開発したものです。
現状と課題
農業のICT化が進む中で、海外、国内も含めICTベンダーや農機メーカー等から多様なシステムが開発されています。全体では環境データや作物情報、生産計画・管理、技術ノウハウ、各種統計等、幅広い農業データがありますが、システム間の相互連携がほとんどなく、形式の違うデータが個々に存在している状態です。そのため、統一性を図り、データを生きた情報として活用できるようにすることが期待されています。
- システム
-
- データ
-
WAGRI導入で広がる可能性
農業をトータルに支援するデータプラットフォームを構築し、今までバラバラだった農業に関わるデータを集約・蓄積。それによってデータの「連携」・「共有」・「提供」が可能に。農業に携わる方々が必要なデータを相互に運用できるようにすることが、WAGRIに与えられたミッションです。
- 連携
-
ベンダーやメーカーの壁を超えて、様々な農業 ICT、農機やセンサー等のデータ連携が可能に
- 共有
-
一定のルールの下でのデータ共有が可能になり、データの比較や、生産性の向上に繋がるサービスの提供が可能に
- 提供
-
土壌、気象、市況など様々な公的データや民間企業の様々な有償データ等の蓄積が図られ、農家に役立つ情報の提供(有償提供を含む)が可能に
データフロー

民間企業、団体から官公庁まで、気象や土地、地図情報に関する様々なデータを提供。それらパブリックデータをはじめ、構造としては、農業従事者及び農業に関するデータであるプライベートデータ(クローズドデータ)、パブリックやプライベートのマスター系を定義したデータであるマスターデータがあり、認証方式はOpen ID Connectを利用します。各ベンダーやメーカーは、データを取得し、農業者への新たなサービス等に活かすことが可能です。
導入メリット
- 様々なデータを整備・提供
-
- ・データが分散しているだけでなく、ICTで連携しづらかったデータが多かった状況を解決。
- ・農業データ連携基盤上に、土壌、市況、気象等の公的データや民間企業の様々な(有償を含む)データを整備し、使いやすい形で提供します。
- ・各ベンダーはデータを活用することで、農家が求める新たなサービスを展開でき、農家は種々のデータに基づく戦略的な経営判断が可能になります。
- データを蓄積・解析し、収量・品質を改善
-
- ・これまでは情報を収集し、管理、分析して利用するまでに手間がかかっていましたが、システムやデータが連携することによって総合的な解析が出来るようになります。
- ・収量や品質の低いほ場の要因を特定し、それにあった対策を講じることで(施肥量の調整等)収量や品質を向上させることが可能に。
- ・毎年データが蓄積されていき、さらに高度な生産管理も実現できます。
- インタビュー